レノボ

近年ではスマホやタブレットが普及していますが、やはりパソコンの方が作業しやすいケースも多々あり、パソコンならではの利便性があるということで仕事やプライベートで重宝されます。

その中でも、レノボは有名なブランドの1つです。しかし、インターネットで検索すると良い意見、感想ばかりなのですが、たまに「レノボ 買ってはいけない」といったネガティブな意見も見られます。

レノボは特に「Think Pad」で知られています。中国の企業が設立し、後にIBMのPC部門を買収しました。これにより、レノボは急速に有名になり、世界シェア第3位に躍進しました。その後、日本のNECや富士通のPC部門も買収し世界シェア第1位になりました。

しかし、世界シェア第1位であるレノボにも批判があります。今回は「Lenovo」と検索すると散見される「レノボは買ってはいけない」というテーマで、その理由を考えます。

レノボを購入する際の検討ポイント

インターネットで「買わない方が良い」といったネガティブなワードが見えると、何か問題があるのではと心配になりますよね。

しかし、好意的なレビューも多く「IBMの時から使っており、キーボードが使いやすい」「スタイリッシュなデザイン」「割引セールが頻繁で、性能に見合った価格」といった声も聞かれます。全体的には、そこまで心配することはなさそうです。

特にレノボのノートパソコンは、さまざまな種類があり、パーツや機能などを自由に組み合わせられることができたりしますので、その辺が評価されているらしいですよ。

一方で、デスクトップの選択肢はそれほど多くありません。デスクトップを探している場合は、他のメーカーを検討した方が良いかもしれません。

サポート面では、「マニュアルが不十分」「購入後1ヶ月しかサポートが受けられない」といった不満の声もあります。パソコンについての知識が乏しい初心者の場合、自己解決が難しいかもしれません。PC初心者の方は、そういった面を考慮する必要があるでしょう。

さらに、受注生産品は海外からの輸送に時間がかかることがあります。人気のある機種の場合、数ヶ月待つこともあります。即座に手に入れたい場合は、注文から配送までの時間を考慮し、余裕を持って行動することが必要です。

レノボは本当に良くない?

結論から申し上げると、レノボを避けるべきだというのは事実ではありません。なぜこのような否定的な評判が広まっているのか、まずは背景を確認してみましょう。

中国の企業

レノボは中国発祥の企業です。一部の人々にとってですが「中国製」ということに良いイメージを持たない、ということが考えられます。もちろん中国製を否定するわけではありませんが、これまでの実績からどうしても信頼性が・・・という意見があるのも否めません。

実は、レノボの生産拠点は全てが中国にあるわけではありません。中国発祥の企業ではありますが、主力製品である「ThinkPad」などは日本国内で生産されており、その品質は高く評価されています。

例えば、山形県米沢市にあるNECの米沢事業場では、レノボのThinkPadが4機種生産され、米沢生産モデルとして販売されています。つまり、中国メーカーであるレノボでも国産のパソコンが存在しています。

また、レノボの代名詞ThinkPadは元々アメリカのIBMのブランドで、現在は日本で開発が行われており日本の技術が盛り込まれた製品となっています。

ということで、レノボは中国メーカーであっても、すべてのパソコンが中国製とは限りません。

アメリカの一部で非推奨

アメリカ国防省はレノボのパソコンの使用を禁止していますし、以前はアメリカやイギリスなどの情報機関でもレノボのパソコンは使用禁止という噂が広まりました。

ただし、アメリカで完全にレノボのパソコンが使用禁止になったわけではなく、一部にすぎません。例えば、米国商務省の取引制限リストには多くの中国企業が名を連ねていますが、レノボはリストには含まれていません。

レノボは元々IBMが手がけていたということでアメリカでも非常によく知られており、本社もアメリカにあります。コストパフォーマンスの良さから、レノボのパソコンはアメリカでも非常に人気があり、多くの企業が採用しています。

実際、アメリカ国内の多くの地方自治体や州でレノボのパソコンが使用されていることが確認されています。

アメリカ国防省が使用を禁止したことや、いくつかの国での使用が禁止されたという噂が広がったことから、一部の人々はレノボを危険視しているようです。

Superfish事件

この事件は2015年に「レノボのPCにプリインストールされていた〈Superfish Visual Discovery〉というソフトウェアによって、セキュリティ上のリスクにさらされた」というものでした。

Visual Discoveryは、ユーザーの行動を追跡して広告を配信するという広告ソフトウェアです。しかし、その実態はIDやパスワードを解除する機能を持ち、個人情報を不正に抜き取る可能性があるソフトであることが判明。さらに、通信に割り込み、セキュリティを脆弱にする危険性もありました。

情報を抜くのが目的のソフトではないかという疑念を呼び起こし、レノボへの信頼が大きく揺らぎアメリカ政府が問題視した事件です。

この問題に対し、レノボは対処策としてサーバーとの接続遮断や無料のセキュリティソフトの提供を行いました。

SuperFishの削除ツールを提供しSuperFishとの接続を遮断するなどの措置を取り、SuperFishがプリインストールされたパソコンを購入したユーザーには、セキュリティ対策のMcAfee LiveSafeを6カ月間無料で提供。さらに、今後出荷されるパソコンには不要なソフトウェアをインストールしないことを公表し信頼回復に努めました。

おそらく上記の国防省での使用禁止は、この事件が無関係ではないと推測されます。確かにこの事件は深刻でイメージが大きく損なわれましたが、その後は同様の問題は発生していません。

情報セキュリティに詳しい方や敏感な方にとっては心配な点かもしれませんが、現在ではしっかりと対策が取られており、問題は無いといえるでしょう。

過去の失敗によって一部で否定的なイメージが付いてしまったかもしれませんが、現在では世界シェア第1位であり完全に信頼を取り戻したと言っても過言ではありません。

レノボパソコンの悪い噂

では、レノボのPCに関する否定的な評判を見ていきましょう。

サポートが不十分?

まずはサポートに関してですが、良いとは言えないという評判があります。質問に対する適切な回答が得られないことや、電話での接続が難しいという声も聞かれます。

しかし実際は、レノボの製品を日本法人から購入した場合、すべての修理がNECの群馬事業所で行われ、電話サポートや修理、配送などはNECの協力で充実したサポートが提供されるとのことでした。

さらに、電話以外にもチャットやLINEでのサポートも利用できます。電話がつながりにくいと感じたことがあるかもしれませんが、レノボなら予約して技術スタッフから操作説明を受けることも可能とのこと。

すべての製品には1年間の保証がついており、故障時には送料無料で保証サービスが受けられます。有料の延長保証も用意されています。

納品までに時間がかかる

納品までの時間が長いことも指摘されています。

レノボのPCを購入する場合、公式サイトからの注文では商品到着までに約2週間かかりますので、急いでパソコンを必要とする方にとっては、他のメーカーのPCを検討した方が良いかもしれません。

しかし、計画的に購入を検討している方にとっては、この点はあまり影響がないでしょう。また、レノボには「短納期モデル」と呼ばれる商品もあり、こちらは注文から3日以内に到着します。

カスタマイズの幅も狭い

PCを購入する際には、容量やメモリなどのスペックをカスタマイズしたいという方もいますが、レノボの場合はシリーズによってカスタマイズの範囲が異なるため、完璧なスペックを得るのが難しいかもしれません。

カスタマイズが重要な方には、BTOパソコンの購入をおすすめします。BTOとは受注生産のことで、自分の希望に合わせたPCを作ることができます。「FRONTIER」などが知られていますね

デスクトップの品揃えが少なめ

また、デスクトップパソコンの種類が少ないという意見も挙げられます。

これは確かにそうかもしれません。レノボは「ThinkPad」などのノートPCで広く知られていますが、デスクトップPCの選択肢は他のメーカーに比べると少ないです。

レノボといえばノートパソコンなので、デスクトップパソコンを検討する際には他のメーカーも考えてみるのが良いかもしれません。

レノボおすすめポイント

これまで、レノボ製パソコンのネガティブな部分に焦点を当ててきましたが、次はレノボのここがオススメ、というところを紹介します。

コスパがいい

レノボのパソコンは、何よりも価格が手頃です。同じ性能のパソコンを比較すると、レノボの製品は他のメーカーよりも比較的安価です。公式ウェブサイトで10万円以下でも、高性能なパソコンが手に入ります。

さらに、レノボは頻繁にセールを行っています。特にハイスペックモデルは大幅な値引きがあるので、かなりお買い得感がありますよ。

使いやすい

レノボのパソコンは、使いやすさが高く評価されています。特にキーボードにこだわり、打ちやすさやミスタップの少なさを追求すると同時に、疲れにくい設計が特徴です。

特にThinkPadでは、キー操作の研究を重ね、浅いストロークでのクリック感を実現しています。他のシリーズも同様に、快適な打鍵感を提供するキーボードが採用されており、文字入力がストレスなく行えます。

トラックポイント

トラックポイント
ThinkPad独特の機能で、キーボード中央に赤いトラックポイントが付いており、これを使えばキーボードから手を離すことなくカーソルを操作できます。

このトラックポイントですが、おそらくレノボ独自の機能だと思います。他メーカーで見たこととないですから。

頑丈

次にレノボ製パソコン、特に「ThinkPad」は、ビジネス向けの携帯PCとして知られており、耐久性や頑丈さに優れています。
リモートワークなどでノートパソコンを持ち運びするケースや、カフェなどでの作業が増えています。そのため、持ち運び時にトラブルが起きないかどうかはパソコン選びの重要な要素ですね。

レノボのパソコンは頑丈なので、比較的安心して持ち運ぶことができます。これらの製品は出荷前に200以上の厳格な耐久テストを受けており、その基準を満たしたもののみが販売されています。

これらのテストは、レノボの研究開発拠点である大和研究所で行われ、その厳しさから「拷問テスト」とも称されます。このテストにより、レノボのパソコンは様々な過酷な状況に耐えられることが証明されています。

レノボPCのまとめ

レノボのパソコンについてメリットやデメリットを述べてみました。

一部では「避けた方が良い」という評判もありますが、実際には過去のイメージが影響していることがわかります。

まだソフトウェアの問題などに不安を感じてしまうかもしれませんが、他のメーカーでも同様の問題が発生しています。レノボに興味がある場合、適切な仕様を持つ製品があれば検討してみる価値があります。

レノボのパソコンは、ビジネスで使用したり、外出先で使用する機会が多い方に特におすすめです。

パソコンに求める要件は個々に異なりますが、レノボのパソコンは他の国産PCと十分肩を並べる性能といえるので、選定の候補に入れることをお勧めします。