寝るときに頭を北に向けることを「北枕」と言いますが、その際に「北枕は縁起が悪い」という言い伝えを聞いたことはありませんか？
この言い伝えは、人が亡くなった際に頭を北に向けて安置する習慣から生まれたものです。しかし、実は風水学的には北枕は良いとされていますが、それについて知っている人は少ないかもしれません。
風水学的には、北枕で寝ることが運気を向上させると言われています。この記事では、その理由を詳しく解説します。
北枕が良くない理由
北枕が避けられる理由はいくつかあります。まず、人が亡くなったときに頭を北向きにする習慣には、理由があります。仏教の開祖であるお釈迦様も、亡くなる際には特定の方角を向いていたとされています。
さらに、日本の気候や家の構造も関係しています。昔の家屋は現在と比べて気密性が低く、北側からの風が冷たかったため、北枕で寝ると体調を崩す可能性があったのです。現代の家屋ではそういった問題は解消されていますが、古くからの知恵が今も続いています。
風水の観点から見る
最近、寝るときに頭を北向きにすることが良いと言われています。この考えには風水が関係しており、実際に北枕は運気を高める方角とされています。
北枕によって上がる運気の一つには、金運があります。西の方角は金運を呼び込み、北の方角は貯蓄を促します。枕を西向きにして金運を呼び込むことも重要ですが、お金を使い切ってしまうことは良くありません。北向きの枕は貯蓄を重んじることで金運をアップさせるとされています。
また、北枕によって上がる運気のもう一つには健康運があります。頭を北に向けると、足は南に向きます。南は火の方角とされており、足を向けることで足が温まり、健康に良い影響を与えるとされています。この状態を「頭寒足熱」と呼びます。足が温かくなり、頭が冷えることで寝つきが良くなり、不眠症の改善にも役立ちます。
北枕による運気の一つとして、恋愛運の向上が挙げられます。先ほど健康運のアップについてお伝えしましたが、それが良い恋愛を引き寄せる効果もあるとされています。したがって、北枕は恋愛運の向上にも効果的です。また、赤ちゃんを望んでいる場合にも良い方角だと言われています。このように、北枕は様々な良い影響があるのです。縁起を気にしない方は、ぜひ試してみてください。
寝る時に避けるべき方角
北枕が縁起が悪いとされてきましたが、風水の観点から見ると実はとても良い方角だということが分かりました。
それでは、本当に避けるべき方角は何でしょうか？それは「南枕」です。陰陽五行説によれば、南は「火」の方角に当たります。南に頭を向けると、「火」の影響を受けていらいらしやすくなり、寝つきも悪くなります。
北向きとは異なり、頭が熱くなることが特徴です。しかし、南は「火」の方角であり、エネルギーに満ち溢れています。人気や才能、直感力などの運気が高まる方角です。
そのため、人気が欲しい時や新しいことに挑戦したい時、仕事に取り組みたい時など、強いエネルギーを必要とする場面では、南枕を試してみてください。
また、白色や緑色は「火」の気を抑える効果があります。枕のカバーの色を変えることで、イライラや寝つきの悪さを和らげることができるかもしれません。自身の状況に合わせて、枕の向きや色を変えてみると良いでしょう。
他の方角の枕
北枕や南枕の効果については説明しましたが、他の方角に枕を置くとどうなるでしょうか？
実は、各方角にもそれぞれ風水の効果があります。あなたが求める効果に応じて、枕の向きを考えてみてください。
南西方角の枕
南西方角は「家庭」「安定」「家族」などの運気に影響するといわれています。
この方角は家族関係の向上に関連しており、結婚を望む人や穏やかな結婚生活を望む人に好まれる方角とされています。
茶色や若草色などの落ち着いた色合いがラッキーカラーとされています。家族関係を改善したり、新たな子供を授かりたいと願う場合は、南西方角に枕を向けてみると良いでしょう。
また、南西は五行の「土」の気が強いため、安定感があります。落ち着きを求める人や努力を続けたい人にもお勧めです。
西方角の枕
西方角は「金運」「商売繁盛」などの運気に影響するといわれています。
西から得た金運を北で貯めることから、金運を向上させたい人には西方角が適しています。
黄色がラッキーカラーであり、西方角に黄色や金色のインテリアを取り入れることで効果を高めることができます。
お金を稼ぎたい人や商売をしている人にとっては理想的な方角ですが、西は太陽が沈む方角であり、エネルギーを受け取るよりはむしろ落ち着きを与える方角です。そのため、パワフルに活動したい人には向いていません。
北西方角の枕
北西方角には「仕事運」「出世運」などの運気が関連するといわれています。
この方角では仕事運の向上が期待できます。社会的な地位を高めたい人や自身のステータスを向上させたい人にとってはおすすめの方角です。
ベージュやホワイトがラッキーカラーであり、男性に関連する方角でもあるため、男性の部屋にはこれらの色を取り入れることが効果的です。仕事で昇進したり社会的な地位を高めたい人に適しています。
北東方角の枕
北東は「財産」「投資」「変化」「不動産」などの運気に影響するといわれています。
大きな変化を伴う時や引越し、転職の際に北東枕で寝ると良い方向に進むとされています。
また、北東は一般的に「鬼門」と呼ばれる方角で、昔から親しまれていませんが、風水では財産運や投資運がアップすると言われています。
ラッキーカラーは白で、清潔な白の枕カバーを使うことで財産運や投資運が上昇する可能性があります。金運アップや投資を始めたい時にもおすすめです。
東方角の枕
東は「勉強」「仕事」「成長」などの運気に関係するといわれています。
太陽が昇る方角でありエネルギッシュなイメージがあります。
ラッキーカラーは青や赤で、枕カバーに取り入れるか、枕元に青や赤の置時計を設置することで効果を得ることができます。元気が出る方角とされています。
南東方角の枕
南東は「人間関係」「縁」「結婚」「恋愛」などの運気に影響するといわれています。
南東枕で寝ると対人運がアップし、人間関係が改善されると言われています。
ラッキーカラーは緑で、自然を意識することで人間関係が良好になるとされています。新しい出会いや仕事での良い関係を求める時にも適しています。
枕の向き以外にもおすすめの風水
寝室は、家の中でも玄関や台所と並ぶ風水の重要な場所です。これらの場所は気の流れの影響を受けやすく、運気を上げることが大切です。
特に寝室は、一日の悪い気をリセットし、新しい一日の良い気を取り込むために非常に重要です。また、一日の大部分を過ごす場所でもあります。
寝室の運気を上げるためには、枕の向き以外にも様々なことがあります。以下では、寝室におすすめの風水を紹介します。一度に全てを実践するのは難しいかもしれませんが、少しずつ取り入れてみてください。
1.掃除と換気をこまめに行う
良い運気を取り込むためには、清潔な環境が不可欠です。ホコリが溜まったり空気が滞ると、悪い気が流れ込みます。常に掃除と換気を心掛けましょう。
2.ベッドの位置を確認する
ベッドの周りにはドアや窓が近くにあると、気の出入りが激しくなり、落ち着かなくなることがあります。ベッドはドアや窓の近くに置かず、適切な位置に配置しましょう。
3.寝ている姿を鏡に映さない
寝姿を鏡に映すと、良い気が吸い取られると言われています。鏡やテレビ画面などに寝姿が映るのを避けるため、向きを変えたり、布で覆ったりしましょう。
4.ぬいぐるみを置かない
ぬいぐるみは汚れたり人の代わりに良い運気を吸い取ると言われています。清潔に保つか、できるだけ少なくすることが大切です。
これらの風水を取り入れることで、寝室の運気を改善し、より良い睡眠環境を作ることができます。
北枕のまとめ
今回は、「北枕はやめたほうがいい」という話題について解説しました。
北枕は亡くなった人が安置される向きなので、一般的には縁起が悪いとされています。日本では北枕を避ける風習がありますが、海外では逆に北を選ぶ国もあります。このような風習や風水の意味を考えながら、北枕を活用することもあります。
風水的には北枕は良い方角であり、金運や健康運、恋愛運を上げる効果があります。一方、南枕は良くない方角であり、イライラや寝つきの悪さにつながるとされています。
他の方角にもそれぞれ運気を上げる効果があります。また、ベッドの位置やカーテンの色、インテリアによっても運気は変化します。必要な運気に合わせて、枕の向きやインテリアを工夫することが大切です。
枕の方角は重要ですが、寝心地も大切です。寝心地を優先しつつ、様々な方角を試してみることも良い方法です。是非参考にしてみてください。
