引っ越し挨拶

引っ越し挨拶は、新しい近所の方々に自己紹介し、不安を和らげ、良好な関係を築くことを目指します。

結論から言うと、単身の場合はそれ程でもありませんが、家族での引っ越しでは、ぜひ挨拶することをおすすめします。

初対面の挨拶は重要ですが、未知の家に挨拶に行くのは緊張やタイミングの不安もあるでしょう。今回は、初めての挨拶で迷わないためのアドバイスをご紹介します。

地域コミュニティとの関係を築くための挨拶は重要で、新しい地域に移ったら、ますは近隣の方々に挨拶し、自己紹介しましょう。

新住人にとっては地域の人々が気になりますし、既存住人にとっても新しい隣人に興味や不安が生じます。トラブルなく快適に生活するためには、挨拶をして友好的な関係を築くことが大切です。

引っ越し挨拶の現状

引っ越し挨拶の必要性についての考えは人それぞれであり、一部では必要ないと感じる人もいますが、他方では新しい地域で快適に暮らすためには必要だと考える人もいます。

大学進学など一時的な滞在や、長期的な居住に関わらず、引っ越し挨拶に対する捉え方は異なります。実際の引っ越し挨拶の状況を見てみましょう。

引っ越しの挨拶率は約40%未満?

新しい地域での新生活における挨拶は重要ですが、とあるデータによれば約40%の世帯が挨拶をしていないという結果もあります。

これは、10代や20代の若者が挨拶の習慣を知らないことや、挨拶の必要性は理解しているものの方法やタイミングが分からない、新しい人間関係を築く必要性を感じない、自身が過去に挨拶された経験がないなど、さまざまな理由が挙げられます。

ただ、この記事を読んでいるということは、引っ越しの挨拶に多少なりとも必要性があると感じていると思います。挨拶をしたいという意志があるのに、方法やタイミングがわからず挨拶の機会を逃してしまっている場合は、以下を参考にしてください。

単身者と家族の引っ越し挨拶

先に述べたように、単身者と家族とでは事情が異なります。

単身ではほとんど挨拶無し

単身世帯は、近隣との交流が少ないため、引っ越しの挨拶が必要ないと感じることが一般的です。多くの単身者がこのように考えているため、逆に挨拶を受けることが不快に感じられることもあります。

特に、一人暮らしの女性が男性の挨拶に不安を感じることもあるようです。顔を合わせる機会が少ないため、トラブルが発生しても管理会社が介入することがほとんどなので、近隣との交流がなくても問題が少ないことが理由です。

そのため、単身世帯にとって引っ越し挨拶はあまり重要ではありません。

特に女性の一人暮らしは挨拶しない

女性の単身者は引っ越しの挨拶は避けるべきです女性が一人で挨拶に行くと、自身の一人暮らしを知らせることになり、防犯上好ましくありません。

挨拶をしなくても、単身世帯では挨拶の習慣がほとんどなくなっているため、不審がられることは少ないでしょう。

家族の場合は挨拶が必要

一方、家族での引っ越しでは挨拶が必要です。

家族で引っ越す場合は、地域で長く暮らすことになるため、挨拶が必要です。家族向けの住宅に引っ越す場合や、家族が多く住む地域では、単身世帯とは異なり挨拶の習慣が残っています。

いわゆる近所付き合いも、単身者は希薄ですが家族だと機会が多いのは容易にイメージできると思います。したがって、家族での引っ越しでは挨拶をしないと地域の人々に悪い印象を与える可能性があります。

引っ越し挨拶の範囲

初めての引っ越し挨拶では、どの程度の範囲をカバーすべきか迷うことがあります。一般的に、自宅の敷地に接する家に挨拶することが必要です。

一軒家の場合

引っ越し先が一軒家の場合の挨拶は周囲の8軒に行うと良いと言われています。

周囲の8軒とは、具体的には両隣の2軒と正面の3軒です。また、自宅の裏が他の家に接している場合は、裏の3軒も含みます。自宅の正面3軒と両隣の2軒は通常、「向かい三軒両隣」と呼ばれ、日常的に親しい関係にある近隣の家を指します。

これに加えて裏の3軒にも挨拶することが望ましいです。自宅周辺では、隣近所との交流が多いため、初めから挨拶しておくと地域社会との関係も円滑になります。

マンションの場合

両隣と上下、つまり十字範囲に挨拶します。

マンションやアパートの場合「向かい三軒両隣」のように隣近所の概念はありません。そのため、新居の住戸の左右と上下の4軒に挨拶します。

左右の住戸は、生活音や日常的な顔合わせの機会があるため、挨拶が必要です。上下の住戸にも挨拶する理由は、顔を合わせる機会は少ないかもしれませんが、生活音による迷惑が発生する可能性があるためです。

自治会長や大家さん

物理的な範囲ということではありませんが、自治会長や町内会長、大家さんも引っ越し挨拶の範囲内と考えましょう。

マンションに住んでいると、自治会の存在をあまり意識しないかもしれませんが、地域ごとには自治会があります。

新しい住所に引っ越したばかりで自治会長が誰か分からない場合は、近隣の人に尋ねたり、行政に問い合わせて確認することができます。

また、分譲マンションでは、管理組合にも挨拶することが望ましい場合があります。挨拶の際には、管理人や近隣の方々からマンションの慣習を聞いてみましょう。

また、大家さんが近隣にいる場合は挨拶することが良いでしょうが、遠方に住んでいるなどの事情がある場合は、必ずしも必要ではありません。

引っ越し挨拶のマナー

誰に挨拶をするか確認し、早速挨拶に行こうとしても、マナーを守れていないと相手に不快感を与えたり、不信感を抱かれてしまうことがあります。

新しい生活を気持ちよく始めるために挨拶に行ったのに、逆効果になってしまうのは残念です。引っ越し挨拶の際のマナーを確認しておきましょう。

ベストなタイミングと時間

引っ越し挨拶は、引っ越し当日の荷物が到着する前に行うのがベストです。引っ越し業者が到着して騒がしくなる前に挨拶することで、近隣への迷惑や騒音トラブルを避けることができます。

それが難しい場合は、引っ越し当日の作業が落ち着いたタイミングや翌日に行うと良いでしょう。また、時間帯も配慮が必要です。

相手が忙しい時間帯や留守の可能性が高い時間帯は避けましょう。朝や夕方は忙しい時間帯なので避けることが望ましいです。挨拶に適した時間帯は、午前10時から午後5時の昼食時間を除く時間帯です。

あまり遅い時間に行くと不審がられることもあるので、明るい時間帯に挨拶するようにしましょう。

誰が挨拶する?

家族全員で行くのが基本ですが、人数が多い場合は注意が必要です。

3世代同居などで家族が多い場合は、全員で挨拶に行くと相手に負担を感じさせてしまうこともあります。そのため、基本的には夫婦と子供だけで挨拶に伺うのが良いでしょう。

挨拶の際には、家族構成を伝えることで後々のコミュニケーションがスムーズになります。家族全員で挨拶に行くことは丁寧な対応ですが、家族が揃うのを待ってしまうと挨拶が遅れてしまい、相手に不審がられる可能性があります。

その場合は、夫婦または妻だけで挨拶することをお勧めします。誰が挨拶に行くかよりも、挨拶のタイミングが重要です。

旧家での挨拶

旧家での生活を終える際には、お世話になったご近所の方々への挨拶も忘れずに行いましょう。これまでの感謝の気持ちと、引っ越し当日の騒音についても伝えると良いでしょう。

引っ越し当日は忙しくて挨拶する余裕がないかもしれないので、1週間前から前日にかけて挨拶しておくことをおすすめします。

挨拶の際、手土産を持っていくかどうかは、ご近所との関係性によりますが、500円~1,000円程度の品物を添えると丁寧な印象があります。相手の好みに合わせたものを選ぶと良いでしょう。

引っ越し挨拶の手土産

引っ越し挨拶では手土産を持っていくのが一般的ですが、何を持っていくか悩むこともありますね。

手土産の選び方のポイントは、相手が気を遣わなくても良いものを選ぶことです。

引っ越し挨拶は軽い挨拶であるため、特別なものでなくても構いません。自分がもらったら嬉しいと思うものを選んでみてください。

手土産の相場

引っ越しの挨拶の手土産相場は1000円程度です。初対面の相手に高価なものを渡すのは避けましょう。

手土産にお返しを求める必要はありませんが、金額が常識を超えると相手が気を遣うことになります。手土産の相場は1000円前後で、相手が喜ぶものを選びましょう。

マグカップやエコバッグなど、好みが分かれるものは避けましょう。友達などの関係では問題ありませんが、初対面の相手には慎重に選ぶことが重要です。

お菓子やタオルが定番

消耗品が選ばれる理由は、置き場所に困らず、デザインの好みに左右されず、受け取りやすいからです。ただし、お菓子は賞味期限の長いもの、タオルはシンプルなものを選ぶようにしましょう。

定番品を選ぶ際も、相手のことを考慮することが大切です。

以前はそば

引っ越しの挨拶にはそばを持っていく習慣がありましたが、最近ではそれほど一般的ではありません。

江戸時代中期頃から始まった風習で「そばに引っ越してきました」という掛け合わせからそばを手土産にしていたようです。

しかし、現代では手土産の選択肢が増え、そばの習慣は薄れつつあります。地域によっては昔の風習に倣ってそばを持っていくのも趣があるかもしれませんが、アレルギーや賞味期限の問題などを考えると、やめておいた方がいいようです。

賞味期限

生ものや要冷蔵のお菓子は避けるのはもちろんですが、賞味期限が短いものも避けましょう。

例えば、有名店のスイーツなど喜んでいただけると思いがちですが、すぐには食べないかもしれません。保存がきくものを選ぶようにしましょう。

挨拶時に不在だった場合

引っ越し挨拶の時間帯に気を付けても、相手先が留守の場合もあります。共働きの家庭も増えている今日では、在宅中のタイミングで挨拶するのが難しいこともあります。

再訪問

挨拶のタイミングや曜日を変えて再度訪問することが重要です。一度訪れても不在だった場合、すぐに挨拶状を送るのではなく、1週間の間に3回ほど再訪するようにしましょう。

再訪問の際は、清潔感のある服装に気を配りましょう。引っ越し当日は汚れたり汗をかいたりしているかもしれませんが、時間を空けた場合はきちんとした身だしなみで伺いましょう。

挨拶状

3度の再訪でも相手が不在の場合、引っ越し後2週間以上と時間が経過するのは好ましくありません。この場合は、挨拶状を送りましょう。

メッセージカードや手紙に簡単な挨拶と手土産を添えて、ポストに入れるだけでいいと思います。手紙には、挨拶や手土産を一緒に入れさせていただいた旨を丁寧に伝えましょう。あとは、例えば子供の騒ぎ声などで迷惑をかけそうな場合は、その旨も伝えると良いでしょう。

引っ越し挨拶まとめ

引っ越しの挨拶は必ずしも必須ではありませんが、することをおすすめします。新しい生活を快適に始めるために、引っ越し挨拶はした方が良いです。新しい地域で近隣住民との良好な関係を築くために必要なことです。

ましてや引っ越し先がマイホームともなれば、引っ越しの挨拶は必須級と思っていた方がいいでしょう。

知らない人に挨拶するのは少し緊張するかもしれませんが、挨拶の有無で生活に影響が出ることもあります。笑顔で挨拶し、新しい生活を楽しんでください。

挨拶する際は、相手の気持ちや状況を考慮して行動しましょう。挨拶に伺う時間帯や手土産などのマナーを守り、良好な関係を築くために心掛けましょう。挨拶が逆効果にならないように、相手の立場を尊重することが大切です。

引っ越しは大変なことですが、挨拶も重要です。最初の行動が大切であり、丁寧に行うことで関係性が保たれます。挨拶の誠実さは、将来的にあなたや家族に良い影響をもたらすことでしょう。